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フィリピン医療を支える会 ハローアルソン

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2017年ハローアルソン・フィリピン医療ボランティア活動報告
2月10日バランガイ パコエリア

 

活動場所

2月10日  :  Brgy. Zone 89 paco area (バランガイ パコエリア)
医療奉仕活動 2日目

患者総数

614名 (耳鼻科73名)

 

※この地域はパコと呼ばれている地域でマニラの中でも大変大きく約100万人の人たちが住んでいます。

その中にあるここのバランガイにはおよそ2,500人が生活をしています。

住民達は主に建築作業員を生業とし、一日約400P(日本円800円程度)の収入で食事は一家5人で一日2回程です。

お米のご飯の他におかずが1品、もしくは2品あれば良い方だと話していました。

この地域で病気になった場合は死に至るまで我慢をするか、よほどの場合ではない限り病院にはいくことはできません。

薬が有料のため、住民達は限界まで我慢せざるを負えません。

そして歯が痛くなった時は塩を入れたお湯でうがいをして我慢をするそうです。

この地域は事前に600人分の治療チケットを配布してあります。

現地のスタッフが半年前からこの地区に住む全世帯を調べて最も貧しい家庭から600人を優先的に配布しました。

AM9:00 治療が開始しました。

しかし、昨日とは違い治療会場にやって来る人数がとても少なく、あまり入口ゲートに住民が集まっていません。

確かに600人分は配布され、時間の許す限りいつでも治療ができるように追加のチケットも用意されていたのに大変です。

少しずつ時間が過ぎていきます。

会場の皆さんも少し拍子抜けしてしまいました。

それを見た現地統括責任者の今西先生が現地のリーダーに確認をすると現地スタッフから私達にとって意外ともいえる答えが返ってきました。

「まさかここで無料の歯科治療など受けられるはずがない。

しかも日本から何でわざわざここに来るんだ。

ましてや無料で治療ができて、そのうえ歯ブラシやタオルまでもらえるなんて。

そんな馬鹿な話はない。」
と住民達は口々に言っているとの事でした。

しかし、一人、二人と治療が終わり住宅エリアに帰ったのでしょうか。

その人達が治療の話を聞いて、「どうやら本当に治療をしてくれるらしい。」と他の住民達に言い回ったようです。

治療開始2時間後ぐらいになると、ゲートの外に急激に沢山の人だかりができ始め、午後には数百人の人たちが治療を待つようになりました。

この地区は地元ボランティア団体から不定期ではありますが年に1~2回程度食料などの支援を受けていますが、医療活動は勿論の事、海外からの支援などは今回が初めてでした。

その為、活動中、地元テレビ局、新聞社なども取材に訪れ、後日、地元の新聞に写真入りで大きく報道されました。

しかし、もっと徹底した住民への呼びかけがあればもっと多くの人たちの治療ができたかもしれません。

正午、昼食の休憩が終わり再び治療が開始されます。

広報担当のシンギさんが大きな声でみんなを鼓舞します。

「今年の医療活動もあと数時間しかありません!みんな全力で頑張りましょう!!」

入口のゲートには沢山の人が並んでいます。

治療開始時とは真逆な光景です。

私の所に一人の男性がやってきました。

「先生、入れ歯を作って欲しい。」

お口の中をみると、上下の歯がありません。

「入れ歯は高くて到底作れない。
ここに来たら入れ歯を作ってくれると言っていた。」

確かに、今回も3名の歯科技工士が参加をしてくれました。

しかし、もう既に今回の入れ歯製作の受け入れは終了していました。

活動時間内に全ての人たちに入れ歯を作ることはできません。

私は事情を説明して彼に物資を手渡しました。

彼は「分かりました、ありがとう。」と言ってにこやかに帰って行きました。

私はその笑顔が今でも忘れられません。

悲しそうな、残念そうな・・・・。

私達ハローアルソンの治療チケットはいつの頃からか現地では「神様のチケット」と呼ばれるようになりました。

一生に一回の治療・・・・
もう二度と受けることが出来ない治療・・・・。

しかしたとえそのチケットを手にしていたとしても、全ての人たちが満足のいく治療を受けることができるとは限りません。

それは器具、材料の問題であったり、継続的な時間の問題、そして、当日の活動時間の問題など様々な理由がそこにはあります。

特に入れ歯の製作は限られた器材、時間、人数の中でその日のうちに全てを完成させなければなりません。

その為、「義歯ブース」での3人の歯科技工士はそれこそお昼の休憩もとらずにお弁当を食べながら黙々と入れ歯を作ってくれました。

しかしそれでも全てを受け入れることはできません。

「もし・・・・・があったら・・・・」

私はこの言葉を今まで何度つぶやいたことでしょうか。

しかし、現実はとても残酷です。

恐らくあの男性は一生涯「しっかり噛む」ということはできないでしょう。

もうすぐ今年の医療活動が終わりを告げようとしています。

私の前に最後の患者さんがやってきました。

1270人目の患者さんです。

そして今年最後の患者さんもまた「抜歯」でした。

切なさをこらえ私はカルテにチェックをします・・・・。

 

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