ハローアルソン「ハロアル」は歯ブラシ1本でできるボランティア

フィリピン医療を支える会 ハローアルソン

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晩秋11月

カテゴリ : 
ハロアル・レディオ » 関口敬人先生からのお便り
執筆 : 
sekiguchi 2011-11-14 18:30

祐介先生こんばんは。

11月最初のハロアルレディオ。
晩秋11月は四季の中でも最も日本らしい情緒あふれる時期だと思います。青青と隆盛を誇った木々の葉も、赤や黄色に鮮やかに染まりながら、一枚、また一枚とその身を土に返す姿はまさに郷愁の秋を感じさせます。
私の地元、那須も紅葉シーズン真っ盛り。昨日の「文化の日」は多くの観光客で賑わいましたが、未だ続く風評被害により、やはり例年より少ない秋の行楽日和となりました。

今、被災地の瓦礫撤去の話題が連日報道されています。
以前は「瓦礫」という言葉ではなく、被災された方々の「財産」や「思いで」などと言われていましたが、復興のためには絶対に避けては通れない何百万トンもの瓦礫処理が大変問題になっています。

その中で都知事の英断により、東京都が一早く受け入れを発表しました。
確かに首都圏の電力供給の状況から当然という声もありますが、震災直後には500を超える市町村からの受け入れ表明も、今ではわずかな限りだそうです。放射能汚染に伴う風評被害が先行し、市民団体や地域住民からの苦情により、受け入れが出来ないと言います。

福島のある方は自分の土地を「仮置き場」として提供しました。
「孫達も遊びに来られなくなった。誰かが犠牲にならなければ、復興なんて出来ない。」画面に映るその寂しげな顔は、原発だけではなく復興のための更なる二重苦を虐げている現状に、同じ日本人として心が痛みます。
私個人の意見としては、可能ならば是非私の地元栃木で、瓦礫の仮置き場なり、焼却処理なり、行政が協力してもらいたいと思っています。それは基準値を下回るものだけではなく、危険性があるものも、です。
確かに不安です。確かに恐怖です。しかし、今、本当に東北の復興を日本中で支えるのであれば、一億二千万人全ての日本人が、被災地の痛みの分母にならなければいけないと思います。募金もいいでしょう。東北の農産物を買うのもいいでしょう。ボランティアも素晴らしい。
しかし、最も危険で、困っているこの莫大な瓦礫を、私達の世代で、日本人自身が皆で分け合わなければ、50年、100年後子供たちはどうなるでしょか。
私の知人にも放射能の恐怖でこの町を離れた方もいます。それ自体を否定はしません。
しかし、この問題が九州原発だったらどうですか。
柏崎だったらどうするのですか。

私は阪神淡路大震災の時学生でした。正直、何も協力ができなかった。
しかし何かをしなければと、考えられる今、決して自分さえよければ、自分の子供さえ安心ならば、という日本人には絶対になりたくは無い。

色々な考えがあるのは分かります。
ですが、異臭を放ち、自然発火し、燃え上がる自分達の思い出を、どんな思いで被災地の方々は見ているでしょう。
極端な意見で申し訳ありませんが、日本中、全都道府県でこの瓦礫処理を受け入れ、原発とは何か、豊かさとは何かを、真剣に考える必要があるのではないでしょうか。
見せかけだけの絆の言葉より、一早い政府の対応を望みます。

もうすぐ厳しい冬がやってきます。
節電はもとより、決して他人事にならないように自分のできる支援を続けたいと思います。

2011年11月4日 ハローアルソン!ハロアル・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人

祐介先生今晩は。

今日は各地で12月中旬の寒さになるといわれ、私の地元栃木県那須塩原市では朝から小雨がパラつき、吐く息も白く、もうすぐ訪れる厳しい冬の足音が、少しずつ聞こえ始めています。

今日は11月11日。
あの3月の大震災から8か月がたちました。
大勢の尊い命が犠牲になり、被災地では多くの方が未だ仮設住宅などでの過酷な生活を強いられています。
そんな中、朝のニュース番組を私は複雑な思いで見ていました。もうじきクリスマスですね。東京では至る所でクリスマスツリーの点灯式に芸能人が出演し、有名な街路地には何万個という電灯が幻想的なイルミネーションを作っています。これからの冬場に向けて節電が騒がれる中、多くの人たちが楽しそうにその風景を見つめています。

アナウンサーが「今年はどうなる事かと思っていましたが、このきれいな景色を見るとやはり、やってよかったと思います。」と言います。
その次に流れた映像は、被災地の仮設住宅の気密性の問題です。隙間風が入り部屋の温度が暖まらないという内容でした。
首都圏の電力を賄う為に作られた原子力発電。その事故により、全てを失い、今も風評被害に苦しめられている被災地の人達。
あまりにも違う映像に、私はなんとも言えぬ気持ちになりました。
LEDに変え、電力を6分の1にしたから良いのでしょうか。全てを止め、自粛することは極端かもしれません。しかし、少しずつ私達の中にあの震災が過去のことになり風化してしまっているのではないでしょうか。

先日、この番組でお馴染みの林先生のご自宅に伺った時、開口一番に「先生の所は放射能は大丈夫?」と心配していただきました。
私の所は原発から約100キロの地区です。確かに、ホットスポットと呼ばれる所や、日常生活や食べる物にもこの話題が上らない事はありません。無論、一時はこの町を離れることを考えた事もあります。しかし、私はあの被災地南三陸を訪れ、親も子も、職場も、町も全てを失った人達の姿を見て、私には幸運にも家族がいる。友人がいる。仕事がある。その私達が今こそ同じ日本人として、この苦しみ、悲しみの淵で生きる東北の人達の「心の分母」になり、痛みを分け合う存在になろうと思いました。ですから出来るだけこの地で責任を果たしながら、生きていこうと思いました。また、私には母親がいます。その親を一人にし、この地を離れるわけには行きません。

震災から8か月。
華やかなイルミネーションの映像を見ながら、私は被災地の為にいったい何ができているだろうか。復興とは何か。助けあうということは何かを真剣に考えなければならないと思いました。

2月8日からいよいよハロアル・フィリピンボランティアが出発します。
この活動は「貧困」という問題から様々なことを学びます。
自らの生活を見直し、本当に人間が大切にしなければならない「心」を学ぶ活動です。
「目の前に悲しんでいる人がいる。目の前に苦しんでいる人がいる。」それだけで何かしらの行動をする意義があります。

リスナーの皆さんどうか今後ともご協力のほどよろしくお願いします。

2011年11月11日 ハローアルソン!ハロアル・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人

祐介先生こんばんは。

おそらく今日のハロアルレディオで私の中で勝手に決めた「秋のキノコ狩りレポート」も最終章になると思います。
11月の中旬からは鉄砲が解禁になり「イノシシ狩り」のマタギ達が入山しますので、キノコ隊はまた来年というわけです。

祐介先生が住む東京のような都会暮らしとはかなりかけ離れた私の地元栃木県那須塩原では、正に今が紅葉シーズン真っ盛りです。赤や黄色に色づく雄大な那須連山は、その艶やかさにただ言葉を失います。しかし、原発の風評被害により観光客減少率が全国3位となった日光、那須 等はこの時期他府県ナンバーで賑わう街道も、本当にまばらな状態です。

先週訪れた会津でも、放射能の影響で毎年決まって買う、「リンゴ屋」も、今年はお客さんが来ないと嘆いていました。真っ赤に染まったリンゴの隣には、毎日調べている放射能の値が記され、その安全性は証明できているも、こんな山深い里にも、風評被害が根強く残っていました。

その日のキノコ狩りはそれはもう大量です。
夕方から、仲間が集まり「キノコ鍋」「キノコご飯」「地元の天然アユ」・・山の恵み、川の恵みが食卓に並び、気のおける仲間たちとの楽しい夕べは夜遅くまで続きました。

東日本大震災は自然の脅威と人間の無力さをまざまざと知らしめ、山の恵みは自然の恩恵と、切っても切れない人間との関わりを教えてくれます。

自然は人間に命の深さ、儚さ、尊さを教えてくれます。

しかし、生命の根源を担う自然に対し、我々人間は何をしてあげられるでしょうか。

大きなブナの幹に「カキシメジ」と「ムキタケ」というキノコが群生となり生えていました。3人がかりで採るほどの量でしたが、キノコを採った後、思わず皆その木に向かい「ありがとう」と口を揃えて言うのです。
楽しいシーズンも今年は終わり、また来年のお楽しみですね・・

さて、いよいよ皆さん、今年も麻田キョウヤ プレゼン「2012年版 ハローアルソン・Tシャツ」が完成しました。

今年のテーマはズバリ「繋がる」ハロアルのロゴが可愛らしい迷路になり、フィリピンの子供たちが治療を受ける際、少しでも不安を和らげるためにポップで温かみのあるデザインになっています。
これで8シリーズ目となるハロアルTシャツですが、本当にありがたいですね。
それぞれの事情で現地に行けなくても、様々な場所で、自分のできることを協力するのがボランティアの本来の姿だと思います。

先日、ハロアルメンバーの佐々木さんから仕事の都合でどうしても参加が出来ないと連絡をいただきました。
しかしそのあとに、参加が出来ないことで更にハロアルボランティアへの思いが強くなったと綴られていました。
私はその言葉をとてもうれしく思い、再来年、彼が参加をしてくれた時、もっと楽しくもっと誠実な活動になる為に今年も頑張ろうと思いました。

残り3か月。お互い一生懸命頑張りましょうね。

そうそう、祐介先生。今年のキノコ後で送ってあげますね。

普通ならキノコは人に贈らないものですが、とてもおいしいのでお裾分け。
あまりにもおいしいので食べ過ぎて私はずっと下痢が続いていますが・・・

2011年10月28日 ハローアルソン!ハロアル・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人

祐介先生こんばんは。

先週のフィリピンでの事前会議からあっという間に時間は過ぎ、資料や報告書、来年の活動に向けての下準備に毎日追われています。先生も昨日、長野県軽井沢でのボランティア講演を行ったと聞き、疲れた、大変だと愚痴をこぼしたくなる時もありますが、このようにボランティアを通じ、日々心を学ぶ機会を与えていただける事は、やはりこの活動とフィリピンの恵まれない子供たちに感謝をせずにはいられません。

私達の医療技術で子供たちを救う。日本の物資を支援する。ここまでは世間一般に存在するボランティアと変わりはありません。しかし私たちハローアルソンはそこからもう一歩踏み出し、世界の貧困を目の当たりにした自分に問いかけ、日々の暮らしの中で自分自身何かを変え、何をやらなければいけないのかを学びます。また、高校生という一見何の関係もない未成年の参加に疑問を持たれる方もいらっしゃるでしょう。

ですが、私はこの高校生の参加こそが大きな意味をもっていると思います。
何不自由なく暮らし、利便性、合理性を求め続けた現代に生まれ育った若者たち。
食べる事も、学ぶ事も、生きる事全てに満たされた日本の生活から、今日食べることもできず、ゴミに埋もれ、異臭を放つ街並みに佇む同世代の子供たちを見たとき、彼等は何を感じるでしょうか。そこには単に「可哀想」という感情だけではなく、たった飛行機で4時間の地で、あまりにも自分とはかけ離れた環境で生きる人達の姿に、命とは、平和とは、愛とは、を真剣に考え、悩むのです。そして彼達の人生のなかでほんのわずか4日間のボランティアが、これからの彼等の未来を変え、惹いてはこの日本を、世界を変える礎になると私は考えています。

私達大人は、長く生きているという経験が時に、価値観の柔軟性を失い、様々な心のフィルターを作りあげ、純粋であるはずのボランティアさえも利己的で商業的に考えてしまう場合があります。そんな我々大人が持つ心の弱さ、ずるさを、もしかすると高校生達の純粋で真っ直ぐな姿が教えてくれるのかもしれません。

先日中国では子供が車にひかれた後、18人もの人間がその場を素通りし、見て見ぬふりをした事件が話題になりました。「経済発展の裏に失われた儒教の教え」と報道されていましたが、これは単なる隣国の出来事ではありません。物欲の果てに物質的豊かさに溺れた私達人間だれしもが持つ悲しい心の一面でもあります。優しさや温かさを私達は「偽りの豊かさ」によって少しずつ失っているのではないでしょうか。

ハローアルソンはボランティアを通じ、「心を学ぶ活動」です。単なる現地での医療活動、物資支援だけではなく、失われた人間本来の心を見つめる会でもあります。ですから、表面だけの楽しい4日間のボランティアではなく、こつこつと積み重ねる361日でありたいと思っています。この記事を書きながら、当院の受付から、患者さんが100円、200円と募金をして下さる音が聞こえます。本当にありがたいことです。

残り3か月。お互い自分のできることを一生懸命やりましょうね。

2011年10月21日 ハローアルソン!ハロアル・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人

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